イケメン 戦国 家康 続編

イケメン戦国: 徳川家康 続編攻略 心臓がバクバクと音を立てていて、今にも壊れてしまいそう。 一体今の状況はなんなのだろう。 一体何故、こんな事に？ 佐助くんと一緒に安土城を抜け出して一路本能寺を目指したけれど、途中で光秀さんに見つかってしまって。 一度はこの時代と別れようとしたけれど、結局佐助くんも私も、この時代を選んだ。 光秀さんと一緒に安土へ戻る事になったけれど、夜も更けてしまったからと近くに光秀さんが用意しているという宿まで一緒に向かった事はしっかり記憶にある。 イケメン 戦国 家康 続編 しかし、一体何故今。 私は光秀さんと同じ布団にくるまり尚且つ、彼の胸に抱かれているんですかね・・・！？ （うぅぅ、牢屋ではゆっくり眠れないに決まっているし、お布団を使って下さいって言っただけなのになんで！？ 確かに今日は少し寒いけど、光秀さんに女性の噂なんて聞いたことなかったから、こんな自然に抱き込まれるなんて思わなかったよ～～～・・・！） 軽く寝ぼけていたから余計に反応が遅れてしまった。 けれど自分が本当に望んでいなかったら、光秀さんから先程問われた時にしっかり拒否する事も出来たように思う。 （嫌、じゃなかった。 好きなのかな・・・本当に。 今、凄くドキドキしてるし・・・腕の中にいると、なんかほっとする） 光秀は火夜を腕の中に抱き込んだ後、そう時間が経たない内に本当に寝入ってしまった。 お酒を飲んでいたみたいだったからそのせいもあるんだろうけれど、あまり人に素顔を見せたがらない人だと思っていたからこんなに無防備に寝てしまった事が意外だった。 さっきまでは自分を監視しているのだから寝れない、とか言っていた癖に。 （私の逃げないって言葉を信じてくれたからだって、思っていいのかな？） 光秀の胸元に自分の顔が埋まる形で抱き込まれているので、彼の表情をみる事は出来ない。 けれど、規則正しく寝息を立てているしきっとリラックスした表情を浮かべていてくれる、はず。 そうだとしたら、それはとても嬉しいと思う。 しかしいくら相手が寝てしまったからといってこの状況が恥ずかしくないか、と言われれば答えは否である。 しかも・・・これは光秀に限った事情であるのだが、安土城の面々の中でも光秀は着物の前合わせをかなり開いて着こなしている。 普段は特徴ある紫の布がネックレスのように巻かれていてあまり気にならないけれど、横になられるとその布はあまり意味を成さない。 要するに、火夜の頬は光秀の胸元に素肌同士でぴったりくっついてしまっているのだった。 （体温が温かい、とかそういうレベルじゃないよ～っ・・・！こんなのドキドキしすぎて眠れない！） 普段から火夜をからかう事が好きらしい光秀は、たまに艶っぽい言い方で床に誘う様な言い方をする事があった。 その度、また私をからかって、と腹を立てるのが二人の会話の常なのだが、こう実際に布団に一緒に入る事になるなんて。 （意識しすぎて、さっきまで眠かったのに凄く目が冴えてきちゃった・・・） 身体は先ほどの眠りの続きを欲しているのか疲労感があるのだが、全く眠気が訪れない。 先程光秀が開けたままにした障子の隙間から見える月はまだどうみても夜中である事を示しているし、光秀は規則的な寝息を立てている。 彼の眠りの邪魔はしたくない、がこれでは自分が眠れない。 まさか、身体を張った嫌がらせの類だったらどうしようとかそんな事まで考えてしまう始末である。 嫌ではないけど、自分ばかりドキドキし続けているのも正直癪に障るのだ。 火夜はなんとか抜け出せないかと光秀を起こさぬよう、腕を抜け出そうともがいてみる。 すると。 「ん・・・大人しく、していろ・・・。 お前も眠らないと、疲れが取れないぞ・・・」 「！！」 覚醒はしていないようだけれど、普段の光秀とは違い少し舌足らずな調子で諌められてしまう。 そして結局腕の力を込められただけで、彼女のささやかな抵抗は終わりを告げてしまった。 （だめだ・・・さっきの光秀さんの声が色っぽすぎて、破壊力凄いんですけど・・・。 にしても、意外と光秀さんも世話焼きな所があるのかな） ふっと笑いが零れる。 いつもは秀吉が皆の世話を焼くことをからかっているのに、今の光秀は抱き込んだ火夜の背をゆっくり撫でてくれて。 これでは立派に火夜の世話を焼いている。 （本当は優しい人。 ちゃんと、知ってるから） 軽いため息を一つ溢して腕から逃れる事を諦めた火夜は、せめて光秀の素肌密着状態を解除すべく首元にある紫の布を少しだけ広げて枕代わりに頭にそえた。 これでちょっとは恥ずかしさも薄れるかな、そう思いながら光秀の胸に包まったまま規則正しく刻まれる心音を聞いているうちにやっと寝付くことが出来た。 ぽっかりと明るく浮かんだ月は二人を静かに照らし続